アンファーが17年から実施している健康に関するアンケートの最新版を公開した。1位は奈良県で最下位は青森県。運動に関する意識の差が大きいと見られている。
スカルプDシリーズなどを展開するアンファーは9月2日、「未病対策に対する考え方」を調査したデータを公表した。全体傾向では運動の指標が2年連続で続伸したが、睡眠とストレススコアの悪化が進んでいるとしている。都道府県ごとの指標ランキングでは、昨年4位だった奈良県がトップに躍進し、一方青森県が2年連続の最下位となった。
この調査は、運動・食生活・睡眠・嗜好品・ストレスの5つを「健康実行力」算出のための「健康5項目」と掲げ、全都道府県を対象に行ったもの。2017年から調査を開始しデータを公開している。5つの指標(スコア)における基準と、ランキング表は以下の通り。
・運動 :週に2回以上、30分以上の運動を行う
・食生活:朝食週に5回以上、間食・夜食をしない食事時間が20分以上
・睡眠:睡眠時間が6時間以上8時間未満、寝る前のスマホが1週間に1回未満
・嗜好品:飲酒週5日以下・1合以下、喫煙をしないまたはやめている
・ストレス:18項目のストレス尺度から、ストレスの強さを算出
アンファー「ニッポン健康大調査」より
今回1位となった奈良県は、各スコアにおいて1位となった指標は一つもないものの、前年23位だったストレススコアが7位と躍進、運動スコアは前年12位から6位に上がっている。そして不名誉な最下位を2年連続記録した青森県は、運動と嗜好品で最下位、睡眠は43位で食生活も45位と下位だ。前年と比較しても、運動スコアは最下位で2年連続となっており、「付き合いでバレーやバスケをする」という回答結果に。「特徴項目では、スポーツ・運動をしたいという意識は強いものの、実際の運動習慣と結びついていない傾向」(19年講評)を引きずっていると見られる。
ところで首都である東京都は、前年3位だったが今年19位に転落している。食生活スコアがトップだった昨年と比較して、23位まで下落しており、加えて嗜好品スコアが43位とネガティブな位置付けだ。しかし特徴項目として調査では「ジムに通う:1位、寝具にお金をかける:1位」といった結果も出ているという。
ちなみに、この調査では、昨年2位だった島根県が20位になり、また4位だった愛知県が41位に急落しているなど、その落差の激しさも伺える。生活習慣の変化による結果であることはもちろん想像されるが、回答数が各都道府県男女50人ずつの計100人である点は、精度の観点で少し物足りない数とも受け止められかねない。延期になった東京オリンピック・パラリンピックの開催をはじめとして、健康意識がより高まる見込みのある来年の調査結果にも注目したい。
アンファー資料発表ページ:https://www.angfa.jp/news/?p=4697
「ニッポン健康大調査2020」特設サイト:https://www.angfa.jp/health_survey/