兵庫県立粒子線医療センターがオンラインセカンドオピニオンを導入 予約受付始まる

オンラインによるセカンドオピニオンを導入する医療機関が増加しており、地域を選ばずに専門医に相談できる環境が浸透しつつある。一方で、診察費は医療機関ごとに大きな開きも見られる。

兵庫県たつの市にある県立粒子線医療センターが、リーズンホワイ社の提供する「Findme」を採用し、セカンドオピニオンをオンラインで始めた。きょう23日から予約受付を開始した。受診料は30分16,500円で、以降15分ごとに3,950円の追加料金が発生する。通院時の新型コロナウイルス感染リスク軽減と、患者への治療に関する選択肢の広がりを目的としている。

出典:リーズンホワイ

保険適用となった先進医療、治療費総額はおよそ300万円

粒子線治療は、2018年に保険適用となった放射線治療の一種。中期から進行期の前立腺がんでは、手術療法よりも治療効果が高いという解析結果が出ているという。同センターで粒子線治療を受ける場合、288万3,000円の照射技術料がかかるが、それ以外の診療(診察・入院・投薬など)は医療保険の対象のため総額でも300万円程度だ。

出典:リーズンホワイ

筑波大学附属病院でも導入済みも、診察料は3倍

同センターが導入した「Findme」は他にも筑波大学附属病院陽子線治療センターでもすでに使用されており、オンラインによるセカンドオピニオン診断をを30分46,200円(税込)、以降15分ごとに2,970円(税込)の追加料金で利用することができる。

兵庫県立粒子線医療センター:https://www.hibmc.shingu.hyogo.jp/
Findmeサービスサイト:https://www.findme.life/
筑波大学附属病院陽子線治療センター オンライン・セカンドオピニオン受付:https://www.findme.life/so/hospital/tsukuba/

病院長によるセカンドオピニオン外来をオンラインで 週2日実施 16日から44,000円で

国立循環器病研究センターは14日、オンラインによるセカンドオピニオン外来の予約受付を開始。外来診療はあす16日からで、毎週水曜と木曜に実施する。病院長自らが担当し、料金は1回あたり税込み44,000円。

国立循環器病研究センター(以下、国循)は14日、メドレーの提供するオンライン診療システム「CLINICS」を用いて、オンラインによるセカンドオピニオン外来の予約受付を開始した。外来診療はあす16日からで、毎週水曜と木曜に実施する。飯原弘二 病院長が担当し、料金は1回あたり税込み44,000円。

セカンドオピニオン外来の診察イメージ(画像:国立循環器病研究センター)

診察予約のためには、メドレーが提供する「CLINICS」を経由する必要がある。Webからアカウント登録をするか、スマートフォン上でアプリをダウンロードすることで手続きをすることができる(CLINICS:https://clinics.medley.life/)。ただし、紹介状などの書類はデータ送付ではなく郵送する必要があるので注意したい。診察後の支払いは、アカウント上に登録されたクレジットカードで行われる。

脳卒中と循環器病の制圧と対策に取り組んでいる国循が、遠方にいてもセカンドオピニオンを希望する患者に対応するための一環として始める。平成28年の厚労省の調査によると、要介護の原因となる疾病のうち脳卒中と循環器病が実に22.2%もの割合を占めており、1位の認知症(24.8%)に迫る勢いだ。

受付・お問い合わせ先(患者・家族向け)
国立循環器病研究センター 専門医療連携室
電話:06-6170-1361(直通)
受付時間:9:00から16:00(平日)

国立循環器病研究センター:http://www.ncvc.go.jp/

メドレー:https://www.medley.jp/